契約更新
さて、困るのは何もトイレばかりではない。
明日は派遣の契約更新がある。ここまでは何ら問題はない。
ひとつだけ困ったことがあるとすれば、人数過多な今の職場に新人が入ってくるということ。
さらにタイミングが悪いことに、その新人さんが入ってきた1か月後が私の契約期間の切れ目で、そこから更新するかどうかを話し合う訳である。
正直、心臓に悪い。
なぜか上司も更新面談に同席するのだが、これでは派遣会社を通す意味があるのかと思えてしまう。
それに、「契約を打ち切らせて頂きます」などと言われた暁には、自分がどうするかなんて考えるだにぞっとする。
犯罪に手を染めたわけでもないのに、背徳感みたいなものがこみ上げてくる。
不眠や鬱といった類は、遠くにあるようで、実はもっと近くにあるのかもしれない。
(少なくとも、わたしの場合は)
ポジティブに考えようとは言えども、理不尽なことばかり経験していると、しかるべき事態を想定してしまうのは人間のサガだと思う。
もちろん何も起こらないに越したことはないが、何もなくても世間に対して言いたいことは山ほどあるからな。
トイレのはなし(職場編)
わたしは仕事でなにか困ったり、どうにもならなかったりすることがあったときは、迷わすトイレの個室で色々と考える人だ。
職場は雑居ビルの一室を借りているため、トイレは各階で共用のところを利用することになっているのだが、ここでひとつ困ったことがある。
トイレの個室が各階に2箇所しかないのだ。
そのため、たいていトイレに行きたいときは個室が閉まっている。
一時だけならマシかもしれないが、運が悪いとトイレに行く度に個室が閉まっていることもあり、便秘になる者が後を絶たないか、誰かがマインドフルネスに没頭しているか、ふたつにひとつとしか思えないこともある。
ともあれ、仕方なく上の階に行ったり下の階に行ったりするわけだが、なぜかどの階も個室が閉まっているのだ。
(ただ最近だと、地下1階のトイレは比較的裏切らない可能性が高いことを学んだ)
ペンは剣よりも強く、便意も悩みに勝るもので、階段やエレベーターを上り下りする内に、悩みのことなどすっかり忘れてしまっている。
ほんとうは、でかい悩み事なんかよりも考えるべきことが、ほかにあるのかもしれない。
もし、それを希望と呼べるのなら…。