トイレのはなし(職場編)
わたしは仕事でなにか困ったり、どうにもならなかったりすることがあったときは、迷わすトイレの個室で色々と考える人だ。
職場は雑居ビルの一室を借りているため、トイレは各階で共用のところを利用することになっているのだが、ここでひとつ困ったことがある。
トイレの個室が各階に2箇所しかないのだ。
そのため、たいていトイレに行きたいときは個室が閉まっている。
一時だけならマシかもしれないが、運が悪いとトイレに行く度に個室が閉まっていることもあり、便秘になる者が後を絶たないか、誰かがマインドフルネスに没頭しているか、ふたつにひとつとしか思えないこともある。
ともあれ、仕方なく上の階に行ったり下の階に行ったりするわけだが、なぜかどの階も個室が閉まっているのだ。
(ただ最近だと、地下1階のトイレは比較的裏切らない可能性が高いことを学んだ)
ペンは剣よりも強く、便意も悩みに勝るもので、階段やエレベーターを上り下りする内に、悩みのことなどすっかり忘れてしまっている。
ほんとうは、でかい悩み事なんかよりも考えるべきことが、ほかにあるのかもしれない。
もし、それを希望と呼べるのなら…。