Underworld

生活感とささやかな愚痴に満ちています

こわれた

曲名: こわれた
アーティスト: たま
アルバム: きゃべつ
リリース: 1992年

 

一番最初にお父さんがこわれた
盆栽をいじりながら 杖をグニャグニャにまげ ボキボキ折り
そしてにっこり笑い だけどイライラして

次にお母さんが 自然にこわれた
とても慎しくひっそりしていて そんな意外さはあったけれど
そしてどこか遠い遠い所を見ている

おじいちゃんは はじめからこわれてたらしい
桃太郎の話はもう何千回も繰り返し 今日も学校から帰ると
鬼がドンチャン騒いでいる

学校では先生が同時にこわれた
音楽の先生も 体育の先生も 夢のない夢見せている
廊下をいつもブンカボウキを持って モップを持って過ぎる

恋人はいっこうに変わりがないので
退屈さはとうに意味がなくなっている もうどこかでこわれてるのか
意味不明の笑顔で今日も出会う

友人は図々しく意地悪く 音をたくさんたてて 次々にこわれた
そして僕にも笑える時の幸せに包まれる
僕にも笑わせてよ

そしてその時 こわれた僕のお母さんが
こわれた皆んなを大声で呼びます
「さぁ 皆さん夕食の仕度が出来ました
今日も残さず たぁくさぁん召し上がれ」
そして楽しく とても幸せに食事の時間が
我が家に訪れる